「歯の生えた膣」といった異様な
イメージは神話によく見出される
もので、詩などの芸術が人の意表
を突いて深い印象を与え続けるの
は、でまかせのように見えていて
も実際はそのような神話に内在す
想像世界の論理を厳密に沿って
いるからだ、と30年前に読んだ,/a>
ロジェ・カイヨワの本にあった。
彼の「聖なるもの」についての思
索も鋭いが、
現代の宗教家に興味
はなかったのだろうか。ところで
大本教の出口日出麿の書画にある
根源さは、比類なき孤高を伝える
が、本作はそんな彼への賛辞だ。