山岳信仰の蔵王権現像は片足を上 げて立つ躍動感のある形をしてい る。20年前の展覧会で多くの蔵 王権現像を観たが、昨日は大阪市 立美術館で奈良吉野の金峯山寺に ある高さ6メートルほどの巨大な 蔵王権現を間近に観た。今年3月 に同寺を訪れたが、その像を観る 機会はなかっただけに感慨深かっ た。美術館からの帰り、道頓堀で 片足を上げたランナーのグリコの ネオンを仰ぐと、それが蔵王権現 の座をグリグリと追う現代の神像 にも思えた。屈輪(グリ)文とは 雲の形だが、云々と時は過ぎる。