アルメニア館は素朴だが印象は強
かった。市街地の向こうにアララ
ト山が聳える大きな写真の展示は
新鮮な驚異であった。アラン・ホ
ヴァネスが『神秘の山』を作曲し
た理由が電撃的にわかった。昔か
らアルメニアは周囲の国々とうま
く行かず、ノアの方舟の舞台であ
るアララト山は今はトルコ領にな
っている。本作は中央にカラバ侯
の神秘の山のようなターバンを
置き、はなの下長いチューリップ
(ターバンが語源)とアルメニア
名産の葡萄を仲よく唐草にし、上
下左右連続のタイル模様とした。