雲の多い日中、太陽が雲の向こう から照り、地上に向けて放射状に 幾束かの光線を四方に放つ様子を 見ることがある。そんな光景をレ ンブラントが巧みに銅版画に表現 しているが、実際、雲の縁が光で ぎらぎらしている状態を見ると、 いつも何だか嬉しくなる。曇り空 で太陽が見えない時でも、実際は 向こうで太陽が輝いているという 事実は、不幸な時期は永遠に続か ないという慰めの譬えに使われる が、これは実際そうであって、い つも顔を太陽に向けているサンフ ラワーのようにありたいと思う。