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●人類の旅路の断章<16>
その昔、マンボ先生がいた。背が高くてとっても男前。まるでジョージ・チャキリスそっくりの格好よさ。若い母親たちはすぐにマンボ先生とあだ名をつけた。マンボ先生は子どもたちを外で遊ばせるのが大好きで、やんちゃこそ子どもの役割と信じていた。そのため教室で教科書をほとんど開かせない。いつもドッジボールか自由時間。そんな時、仲間に    入れない子がひとりいて、さびしそうな表情でみんなを眺     め続けていたのです。マンボ先生はそれに気づかない。そして、赴任してたった1年で先生は教師をやめて学校を去ることになった。若い母親たちがたくさん集まって、みんなで惜しんで送ったとのこと。母は呆れ顔でそう言っていた。先生は今どうしてるかな。ひとりぽっちでみんなを見つめていた子どもは、ここで先生のことを思い出しています。

わしを無視するなマニ