●人類の旅路の断章＜１７＞
あれこれと夢があるのはいいこと。けれども運ばかりに頼ろうとして、自分から動いて可能性の糸口を見つけようとしないのはどうかな。人は傲慢になりやすいから、ちょっとした成功をつかんでしまうと、ついまるで自分が何をやっても成功すると思ってしまいがち。その成功も単に運に恵まれていたゆえかもしれないことを正視せず、そして他人も常にもがいたり努力していることを認めない。そんなことでは遅かれ早かれ運にも見放される。昔ボブ・ディランが「転がる石のように」と歌ったけど、転がる石でも夢を見るのかな。夢をかなえるには、転がってばかりでは無理だね。自分をよく知り、しっかりと狙いを定めて、そしてこつこつやらないと、ひとつの夢も実現しない。いや、こんなしみったれた考えこそが、ちょっとした成功をつかんだ人には嘲笑のタネかな。だね？