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張 り木に取りつけたロープを柱に固定する結び方についてふたつを紹介する。ロープが柱を回って張り木に戻って来るほど長い場合と、そうでない場合だ。ロープの長さはほどよいのが理想で、あまり長いと、張った生地を柱から柱に移動する時にたぐり寄せの面倒が生じる。また地入れや引染めが終わったばかりの生地に、長く垂れたロープが接触することも多い。 <張り木まで戻って結べる場合> ● 図1。まず張り木のロープ中央をしっかり左手で握って生地を引っ張る。 ● 図2。柱まで巡らせたロープを張り木のロープ付近に持って来るが、この時、ロープは必ず張り木のロープ下をくぐらせ、引っ張った後にその位置もまた左手でしっかりと固定する。 ● 図3。左手で固定しながら右手でロープの輪を作る。 ● 図4。その輪の中にロープのあまりを輪状にして通す。 ● 図5。ふたつの輪を絞ると固定される。ロープをほどく時はあまり側のロープを引っ張って、先に作った輪からその次に作った輪を抜けばよい。 <張り木まで戻って結べない場合> 図6から11は図1から5までと同様、写真右手に柱があり、左に生地が張られている。 ● 図6。柱を巡らせたロープを強く引っ張り、ロープ途中で交差させて左手でその部分を固定する。この時点での生地の張り具合が最終的に固定される張力となる。 ● 図7。交差させた箇所で、あまり側ロープを上から下へと1回くぐらせて引っかけを作る。(引っかけの作り方は次の図8の左手指元を参照) ● 図8。生地側に2、30センチほど進み、さらに同じ引っかけを作る。 ● 図9。2個目の引っかけが出来た状態。ロープに余裕があればこの引っかけはふたつ以上作ってもかまわない。 ● 図10。2個目の引っかけ部分で図3、4、5と同じくくり方をする。 ● 図11。完成。ほどき方は図5の説明と同じ。 張り木は、そのままではロープで柱に取りつける作業中によく開く。そのため、張り木ロープで輪を作って張り木端を固定する。ただし、これをするには張り木ロープが、張り木長さの1.5倍以上程度あるは必要だ。ごく簡単であるので、豆汁地入れや引染めの際には必ず行なう。生地を張り木の釘に取りつける時についでに行なうのもよいし、柱に取りつけた後、生地を強く張る直前に行なってもよい。また、張り木のどちらか片方の端のみでよいが、張り木が傾く場合は、左右ともに輪を作ったり、どちらか片方の輪の数をふたつにするなどして調節する。 < 張り木が開かないためのロープ固定> ● 図12。張り木の端で小さな輪を作る。 ● 図13。その輪をそのまま張り木の端に引っかける。この時、張り木の結び目の内側ではなく、必ず外側にする。 ● 図14。張り木ロープを引っ張って固定。 |
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